この記事は、AMDの公式発表と公式サイトをもとにした情報の整理です。筆者が実機を使ったレビューではありません。情報は2026年10月25日時点のものです。
この記事の要点
- AMDは、2026年5月31日付のブログで、Radeon RX 9070 GRE を世界で発売すると発表しました。ボードパートナー(カードを作る各メーカー)から、6月2日に提供が始まるとしています。
- 発売時の米国の希望価格は$549です(AMDの表現は「suggested etail price」)。
- 演算ユニットは48個、メモリは12GB(GDDR6、192-bit)、標準ボード電力は220Wです。
- AMDは、1440pのゲームで、競合より平均21%速い(原文は average of 21% faster)と説明しています。これはAMD自身の測定で、比較相手は RTX 5060 Ti 16GB です。
- 日本での価格・発売日は、公式で確認できていません。AMDの日本語サイトに製品ページはありますが、価格・発売日の記載はありません(2026年10月25日時点)。
Radeon RX 9070 GRE とは
AMDの「RDNA 4」世代のグラフィックスカード(ゲームの映像を描く部品)で、Radeon RX 9000 シリーズの1つです。AMDは、1440p(WQHD)のゲームを想定した製品として紹介しています。
名前が似た製品に「RX 7900 GRE」(2023年発売)がありますが、別の製品です。同じ「RX 9000 シリーズ」の RX 9070 とも、仕様が違います(下の比較表)。
スペック一覧
| 項目 | 内容(AMD公式) |
|---|---|
| 世代 | RDNA 4 |
| 演算ユニット | 48(レイトレーシング用 48、AI用 96、ストリームプロセッサ 3,072、ROP 96) |
| クロック | ブースト 最大2,790MHz、ゲーム 2,220MHz |
| メモリ | 12GB GDDR6、192-bit、最大18Gbps。Infinity Cache 48MB |
| メモリ帯域 | 最大432GB/s |
| 標準ボード電力 | 220W(推奨電源は最低650W、補助電源は8ピン×2) |
| 演算性能(FP32) | ピーク 34.3 TFLOPs |
| 映像出力 | DisplayPort 2.1a、HDMI 2.1b |
| 接続 | PCIe 5.0 x16 |
| 動画の処理 | AV1、H.265/HEVC、H.264(4K)のエンコード・デコードに対応 |
| 対応する機能 | AMD FSR “Redstone”、AMD Fluid Motion Frames、Radeon Super Resolution、Smart Access Memory、Radeon Anti-Lag 2、FreeSync ほか |
| 対応OS | Windows 10・11(64bit)、Linux(x86 64bit) |
| カードの大きさ・重さ・冷却方式 | 未確認(メーカーごとに違い、AMDの仕様表に記載なし) |
近い製品との違い(AMD公式の仕様表)
| 製品 | 演算ユニット | メモリ | メモリ帯域(最大) | 標準ボード電力 |
|---|---|---|---|---|
| RX 9070 GRE | 48 | 12GB / 192-bit | 432GB/s | 220W |
| RX 9070 | 56 | 16GB / 256-bit | 640GB/s | 220W |
| RX 7900 GRE(2023年7月27日発売) | 80 | 16GB / 256-bit | 576GB/s | 260W |
RX 9070 GRE は、RX 9070 より演算ユニットが8個少なく、メモリも4GB少ない構成です。「16GB」「256-bit」は、RX 9070 と RX 7900 GRE の仕様で、RX 9070 GRE の仕様ではありません。
AMDが示す性能(AMD自身の測定)
AMDは、ブログで、1440pのゲームで競合より平均21%速い(原文は average of 21% faster)と説明しています。脚注によると、比較相手は RTX 5060 Ti 16GB で、2026年4月のAMDの測定です(CPUは Ryzen 7 9800X3D、メモリは DDR5-6000 32GB、Windows 11 Pro。ドライバは、RX 9070 GRE が 26.5.1、RTX 5060 Ti が 596.21)。
製品ページには、次の表示があります(「1440p Ultra」)。AMDの2026年5月の測定です(Ryzen 7 9800X3D、DDR5-6000 32GB、Windows 11 Pro、X870Eマザーボード、ドライバ 26.5.2)。FPSの種類(平均など)は、ページに書かれていません。
| ゲーム(設定) | AMDの表示 |
|---|---|
| ARC Raiders(DX12、Epic) | 100 FPS |
| Call of Duty: Black Ops 7(DX12、Extreme) | 115 FPS |
| The Last of Us: Part 2(DX12、Ultra) | 82 FPS |
| Horizon Forbidden West(DX12、Very High) | 86 FPS |
| Marvel’s Spider-Man 2(DX12、Maxed) | 108 FPS |
| Ghost of Tsushima(DX12、Very High) | 100 FPS |
| Forza Horizon 5(DX12、RT Extreme) | 144 FPS |
| Grand Theft Auto V Enhanced(DX12、Maximum RT) | 116 FPS |
これらは筆者が測った数字ではありません。第三者の測定は、この記事では扱っていません。パソコンの構成やゲームの設定が違えば、結果も変わります。
価格と発売日
| 項目 | 内容 | 出典 |
|---|---|---|
| 発表 | 2026年5月31日付のブログ(Computex 2026) | AMD公式ブログ |
| 発売 | 6月2日から、ボードパートナーが、リファレンス仕様とオーバークロック仕様を世界で提供 | AMD公式ブログ |
| 米国の価格 | 発売時の希望価格 $549(AMDの表現は「suggested etail price」) | AMD公式ブログ |
| 日本 | AMDの日本語サイトに製品ページあり。価格・発売日の記載なし(2026年10月25日時点) | AMD日本語の製品ページ |
AMDの2026年第2四半期の決算発表(2026年8月4日)にも、RX 9070 GRE の「世界での提供の拡大」への言及があります。
希望価格は、実際の店頭の価格とは異なることがあります。日本の最新の価格・在庫は、販売店で確認してください。
購入前に見ておくこと
公式の仕様表から、自分のパソコンで使えるかを確かめる点です。
- 電源:推奨は最低650Wです。補助電源の8ピンのコネクタが2本、必要です。
- 差し込み口:PCIe 5.0 x16 です。
- 画面への接続:DisplayPort 2.1a と HDMI 2.1b です。
- 大きさ:カードの大きさ・重さは、メーカーごとに違います。AMDの仕様表には、記載がありません。購入するメーカーの製品ページで確認してください。
まだ確認できていないこと
- 日本での価格・発売日。
- 発売される国・地域の一覧(AMDの記載は「世界で」のみ)。
- 以前の販売地域。AMDのドライバー 25.5.1 のリリースノートには、すでに RX 9070 GRE の対応が載っていますが、販売地域の記載はありません(公式の英語ブログは「世界で導入」とだけ書いています)。
- 製品名の「GRE」の意味(読んだ公式ページに説明がありません)。
- 実機での、温度・騒音・消費電力・ドライバの安定性。
- 他社製品との、第三者の比較。
確認できしだい、この記事を更新します。
出典
- AMD 公式ブログ「AMD Computex 2026: 10 Years of AM4, AM5 Support Through 2029 and Expanded RDNA 4 Gaming」(2026年5月31日付)
- AMD 製品ページ「Radeon RX 9070 GRE」(英語)
- AMD 製品ページ「Radeon RX 9070 GRE」(日本語)
- AMD 製品ページ「Radeon RX 9070」
- AMD 製品ページ「Radeon RX 7900 GRE」
- AMD IR「AMD Reports Second Quarter 2026 Financial Results」(2026年8月4日)
- AMD「AMD Software: Adrenalin Edition 25.5.1 Release Notes」(AMD公式サイトのリリースノート。英語。URLは中国語サイト)
更新履歴
- 2026年6月2日 初版
- 2026年10月25日 公式情報をもとに、全面的に書き直し。以前の版には、メモリ容量(誤: 16GB、正: 12GB)、メモリ帯域、標準ボード電力(TDP)などの仕様の誤りと、公式の情報で確認できない測定値の記載がありました。訂正して、削除しました。

